■□ 日本酒作りに置いて無駄になるものはほとんどない。 □■
初めて日本酒を美味しいと思って飲み始めて色々なお酒を飲んで今年 で2年目になります。 日本酒に興味を持ったとき、その製法など色々と調べました。 日本酒づくりにおいてその製品(清酒)が出来るまでに発生するもの。 例えば米を削ったもみがらや米粉、米ぬかそれらのものは全て無駄な く再利用可能です。 今回、酒一筋さん(岡山県赤磐市)より頂いた留粕もその1つ。 冬季に新酒がでまわり、同時に酒粕(主に板状のもの)が出回ります。 その板状の酒粕も美味しいのですが、時間が経過しタンクの中で熟成 した酒粕を”踏み込み粕”や”留粕”と呼ぶそうです。 なんだ~残りもんの酒粕? いやいや、そうではありません! これは日本酒が産み出してくれる貴重な副産物なのです。 踏み込み粕と言われるように空気を抜かれ圧縮されていますので、そ のまま食べると言うわけには行きませんが、漬物用にすると、素材の 味を最高に引き出してくれます!


【漬け込み:仕込み】 1.野菜類 ・カブ、人参、アスパラ カブ、人参は4つぐらいに切って塩もみし、塩を軽く洗い流して漬け 込みます。 根菜だけではおもしろくない!ということで今回は夏野菜のアスパラ も切らずに同じように塩もみして漬け込みました。(1週間) 留粕は野菜が見えなくなるぐらいまでに詰め込んでタッパーに入れて 冷蔵庫におきます。 ・きゅうり(3本) きゅうりはそのまま漬け込んでもよかったのですが、それではおもしろくない! 市販の辛子漬けの粉と混ぜて漬け込みました。 辛子漬けの粉は一袋、留粕は辛子漬けの粉ときゅうりを一旦ジップロックで よくきゅうりに揉み込んでから袋が破れない程度にいれます。 これも漬け込み期間は1週間。冷蔵庫に入れます。
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【調理】 1.野菜類 ・カブ、人参、アスパラ、きゅうり カブ、人参、アスパラは留粕が取れるように軽く洗い流し、適度な大きさに切り、 器に盛ります。
2.肉類 ・鶏肉(もも肉) もも肉の周りの留粕を軽く洗い流し、豪快にそのままオーブン250℃で10~15分 ぐらい焼き上げます。 コゲない程度を見計らって余熱で焼けば綺麗に焼き上がります。
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【できあがり】 1.野菜類 ・カブ、人参 カブと人参は予想道理の味といいますか、あっさりした奈良漬のような味でした。 もう少し塩気が強くてもよかったかなと。(このへんは個人の好み) 驚いたのは、最初に食べたよりも3日ぐらい経過してから食べた時です! なんと、塩気がちょうどよく増し多様な感じ?になり、いい具合になりました! こりゃぁ~当然のことながら日本酒とよく合う! 漬床からだした直後よりも明らかに味が増していました。 ・アスパラ アスパラの漬物???確かにそんなものあまり見かけません。 というか見かけたことがありません。 初の試みでした。 これがとんでもなく夏にぴったりなさっぱり!しゃっきり!もっと漬けておけば良かった と後悔するほど美味しいのです! こちらは、漬床から上げてすぐでも全然おいしかった! このように素材が生かされるのも「酒一筋さんの留粕」「おいしいお酒からできる最高の脇役」 のなせる技なのでしょう。とちょっと宣伝(笑) ・きゅうり こちらは辛子漬けの辛さは消えておりました。ですが、普通に留粕と漬け込んだのと違い 絶妙な漬物の味のバランス。ほのかなお酒の香り。 食欲が刺激され白ごはんが必要になります(笑) おいしかったー!
2.肉類 ・鶏肉(もも肉) 香ばしく焼きあがりました。普通の酒粕で漬けてもそうなのですが、鶏肉を浸け込むと鶏皮の 脂の部分から余計な脂が取り除かれた感じがします。 特に今回の留粕はその余分な脂吸収力が大きかった感じがします。 漬け込んだ時と比べて、全体が五分の四ぐらいの大きさになっていました。 焼き上がりを切って何もかけずにそのまま頂きました。 本当に美味しいものというのは言葉がでなくなります。 なんでもないスーパーで買った鶏肉をここまで美味しくしてくれる留粕に感謝しました。 とくに、レモン汁の風味が効いていて後味サッパリでコレもまた日本酒に・・・ そんな感じで言うまでもなく、杯が進み、あっという間に4合瓶が空に・・・ 恐るべし名脇役!「酒一筋さんの留粕」でした。
このような美味しい物を作っておられる酒一筋利守酒造さんには感謝感謝の言葉が尽きません。