酒一筋・醸句通信 第二九号
今回のコンテンツ
1.酒のウソホント
2.おいしいお酒の飲める店▼ 「MARU」
3.毎回楽しい「百人一酒」
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◆ 醸句通信 No.29 2004.11
◆━━━━━━━━━━━━━━ 酒一筋 ◆◆
天の与えたすばらしい力を内包する「赤磐雄町米」の米を守り
育て続けている「酒一筋」の蔵元からもっと美味しくお酒を飲んで
頂くために楽しいお酒のお話をお送り致します。
このメルマガが、ほんのすこしでもあなたのお酒の楽しさに
プラスになればと思っております。
利守酒造株式会社
【三増酒】(さんぞうしゅ)
第二次大戦後、酒造用米が
不足したため、昭和24年か
ら発酵を終えた
もろみの末期に調味アルコ
ール(アルコールにブドウ糖、
水あめ、有機酸類、調味料
などを混和した物)を添加し
て搾る「三倍増醸酒」の製造
が行われた。
米だけから醸す「純米酒」に
比べて約三倍の収量が製造
出来る事から「三倍増醸酒」
略して「三増酒」の名が付け
られた。
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1.酒のウソホント ▽ おいしい料理にお酒を
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優れた料理人は高いお酒を惜しげもなく使いま
す。あれは決して料理の値段を高くするためのヤ
ラセではないのです。
醸造という我々の目では見えない微生物の
働き、その中から、料理に有効な成分が生まれ出
ているからです。その成分のいくつかは、醸造学
の科学者の手によって解明され、化学調味料とし
て市販されています。この化学調味料を分をわき
まえて上手に使うのもある種のコツですが、もっ
とおいしい奥深い味を求めるときは、醸造された
そのものを使うのがいちばんです。
お酒は魚料理にその効力を発揮します。魚の生
臭さを取り、おいしい魚料理のにおいを立ち上
げてくれます。焼き魚に使うと、魚のテリがよく
なり、食欲をそそる新鮮さを感じさせてくれます。
煮魚に使うと、身がばらつかずそして固く煮し
まらないという効果があります。もし、干物を作
るときは酒を塗ってから乾かすと身が硬くならず
味も引き立ちます。買ってきた干物も、酒を塗っ
て陽に当てると味がグンとよくなるので試してみ
てください。
ワインは肉料理にジャブジャブ使ってください。
これも肉を軟らかいまま料理を仕上げてくれます。
またにおいの調整もしてくれます。
最近、いい味醂(みりん)をお求めになる方が多
くなってきました。これもお使いになるなら本格
醸造味醂を選ぶのがコツです。
年の暮れはお料理をたくさん作る時です。各種
の料理にそれぞれ異なるお酒を調味に使ってみて
ください。味に深みがでておいしくなる他に、日
持ちもよくなります。
コツはいい酒を使うことですよ!
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2.おいしいお酒の飲める店
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酒一筋を美味しく楽しみたい方に。
こんなお店があります。是非お立ち寄り下さい。
▽ 「MARU」 定休日:日曜
岡山県岡山市丸の内2-10-5
TEL:086-234-2122
営業時間:11:30~14:00
17:00~22:30
以前に醸句通信でもご紹介した「穂浪」
から独立した若き店主のお店です。
日本料理をもっと身近に感じてほしいと
言う事から、スタイリッシュな雰囲気の中
で本格的な日本料理で「赤磐雄町」を飲
む事が出来ます。
※ご予算:4,000円程度~
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3.小倉あん子の「百人一酒」
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凡河内躬恒・おおしこうちのみつね
心あてに折らばや折らむ初霜の
置きまどはせる白菊の花
《解釈》
これは色彩でカモフラージュされた風景を詠んだ歌です。
秋が深まって、庭に霜が下りました。あたりは真っ白に
なりました。初霜が庭を真っ白にするほど降りることは
ありませんが、そこは誇張というものです。
その誇張をもう一歩ツッコミました。昨日まで、庭に咲き
乱れていた白菊、その白さが、霜の白さで見えなくなっ
たというのです。そこで「この辺だったかなぁ」と見当を
つけて菊の花を手折ろうか。
シューベルトの「のばら」という歌は、紅色のバラを手折
ろうかという歌ですが、こちらは白菊の歌で、なんとなく
あちらの国とこちらとの違いがわかるような気がしますね。
■□■平成の百人一酒に酔人詠める歌■□■
心当てに「おらんのはおらん」と止めおいて
裏窓から走り出る 白波の君
《解釈》
この歌は事前にいろいろなことを知っておかねば
なりません。相撲をやっていた女好きする白波と言う
男がおりました。相撲の方はそれほどでもありません
でしたが、酒と女と金にはだらしない。
得意の決まり手は押し倒し、小股掬い、掛け倒しなど。
仲間から白波とあだ名をつけられていました。
白波とは、「寄せては返す白波の」の白波、つまりドロ
ちゃんのことです。
今日は借金取りがあてにして白波君の所に取り立て
に来たというわけです。
仲間は「おらん」といって止めているその隙に、裏窓
からトンズラする白波の君。
ここまでやれればアッパレと言うしかありませんね。
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収穫祭も無事終了!ご参加下さった皆さんありがとう
ございました。次回は田植祭でオマチしております!
早いもので、もうしぐ新酒が出来上がります。
(詳しくはホームページをご確認下さい)
本当に一年経つのが、早いですね。
今年は、例年になく気温が下がりそうで日本酒業界で
は「お燗酒」を見直そうと言う動きになっています。
お燗のつけ方も一升瓶をひっくり返した酒燗器を撤廃
し美味しいお燗の飲める酒燗器(お湯の中に徳利を
つけてお燗をする)を開発し普及させて行く事になって
います。
お燗のつけ方も大事ですが、お燗にあったお酒選びも
大事なポイントです。
今月は「軽部村便り」と重なったので忙しい・・スタート
になってしまいました。いつもお便りを下さる皆さん
ありがとうございます!